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古美術豆知識: その4

箱と仕込み

大切な古美術品を保管する上で重要なのが箱です。箱は、丈夫で軽く、火に強くといわれる桐箱が最高とされています。箱には、蓋の形式(桟蓋、印籠蓋、おとし蓋)や組み方など様々な形式があります。

向付など数のあるものは個別に仕舞うために、箱の中を数に合わせて仕切りを作ったりすることもあります。また、中身がぐらぐらしないように、美術品がすっぽり収まるようなスペースを型どった、いわゆる「仕込み」を作ることもあります。箱には真田紐という紐をかけるのが一般的です。

桐箱は出来合いのものも販売されていますが、一般的には品物に都合の良い大きさの箱を指物師に作らせる方が、良いものが出来ると言えます。使用する板の厚さや紐の太さなども指定出来るため、費用は掛かりますが、好みの箱を作成することも出来ます。また、仕込みも、袋師などの職人が品物に合わせたものを作ります。なお、これらは全て職人作業なので、当然のことながら上手下手があります。

当相談所では専門の袋師が居りますので、美術品の箱や仕込みをお作りになりたい方は、お気軽にご相談ください。